小さなはんこ屋さん

2022/07/06 21:15


 日本最古の印は「漢倭奴国王」と刻印された金印とされ、それから時を経て、現在「脱ハンコ」が叫ばれています。しかし、これらはそもそも捺印の必要の無い書類に、不必要な押印を求めることを削減し、簡素化しましょうという意図です。
公的な書面において使用される実印等は今後も必要とされ、日本の誇るべき古来からの文化です。
 サインでいいのではという声も聞かれますが、日本人が書き慣れていないサインだとかえって手間がかかり、真正の証明に疑問が残ります。また、欧米諸国でのサイン文化は、契約する際に必ず公証人がいなければ成立しないのです。日本には一日に交わされる契約数に対し公証人の数がとても少ないため余計に時間がかかってしまいます。また、パスポート等の身分証のコピーを提出する際も公証人のもとにいき、コピーしたものに公証人がエンボススタンプを押すことでコピーが真正なものであることを証明しなければなりません。印章はそういった手間暇を簡略にしている優れた文化であると同時にそれだけ重要なものであるということです。型の流し込みにより大量生産されている三文判ではなく信頼できるお店で偽造されにくい印章をお作りいただくことをお勧めいたします。